フランチャイズビジネスにおいて、最も注目されている事業の一つである「介護・福祉」
2000年以降は本格的な高齢化社会に入り、2020年以降は団塊の世代が介護を要する年齢にもなり、今後必ず重要な事業になることは一目瞭然です。
と、上記のような説明はよくある話しで、いかにも急成長するビジネスと予測されていますが、実際に介護フランチャイズビジネスは成長していくのでしょうか。
目次
1 介護・福祉のフランチャイズのメリット
1.1 需要がある
需要があることはビジネスにおいて最も重要なメリットです。需要が無いとビジネスとして成り立ちません。介護が必用な年代は65~69歳では3.0%ですが、加齢とともに急速に高まり、80~84歳では29.9%、85歳以上では60.3%となっています。(引用 公益社団法人 生命保険文化センター)
人口が多い団塊の世代は間もなく介護が必用な年代に突入します。核家族が進むなかで、家族が面倒を見るよりも、サービスを利用する傾向が多く見られます。
介護・福祉事業はこれから更に需要が見込まれるサービスです。
1.2 介護ビジネスのノウハウ、サポートを受けることができる
介護・福祉の事業を一から立ち上げることは法律などの専門知識も必用となり、とてもハードルが高いものです。しかし、フランチャイズに加盟することで、短期間でノウハウを習得し専門の知識を得ることができます。これまで介護とは全く無縁の仕事をしていた人でも、ビジネスに参入することができるのはフランチャイズビジネスの魅力です。
2 介護・福祉のフランチャイズのデメリット
2.1 人件費がかかる
多くの仕事が機械化されているなか、介護サービスに関しては人の手が必用な仕事です。そのため多くの人を雇わなければなりません。
また、スタッフの確保が難しいのも問題となっています。介護スタッフは引く手数多になっており、採用が困難になってきています。優秀な人材を確保し、離職者を減らすには待遇を良くする形になります。
その結果、経費の大半が人件費となり介護ビジネスで失敗してしまう原因で一番多いと言われています。
2.2 法律、規制などの縛りがある
いくら需要があるとはいえ、自由にサービスを提供できる訳ではないのです。一定の縛りがあり、ルールにのっとり事業を展開しなければなりません。
厳しい縛りがあるがゆえに利益を圧迫されるケースもあります。難しい法律などはフランチャイズ本部のサーポートを受けながら取り組まなければなりません。
2.3 介護報酬の改訂がある
三年に一度、介護報酬の改訂があります。当然ながら財源不足のため介護報酬は下がり調子です。収益シュミレーションは現状の介護報酬で計算されるため、減額改訂の度に下方修正しなければなりません。
3 介護・福祉フランチャイズは儲かるのか?
メリット、デメリットを踏まえて介護フランチャイズは儲かるのでしょうか。デメリットをどのようにカバーできるかが成功のカギとなります。
「高齢化社会だから介護ビジネスは需要があり儲かる」という考えの会社は倒産しています。フランチャイズ本部もデメリットに悩まされていますが、明確な経営戦略を持っているのかを確認しましょう。
「今は調子が良い」という理由でフランチャイズ加盟店を募集しているケースが見られますが、今後の経営ビジョンを確認しなければなりません。
ビジネスとしての経営戦略を持っているのか、必ずその点を資料請求や説明会などで確認しましょう。
3.1 介護フランチャイズを選ぶポイント
デメリットを払拭できる戦略を持っているのか。
- 人件費、スタッフの確保の問題を攻略できるシステムはあるのか
- 法律や制度についての知識は豊富か。専門のスタッフはいるのか。グレーな状態で経営を行なっていないか。
- 介護報酬の改訂の対策は持っているのか(報酬減額のシュミレーション、新しいサービスの展開など、数年先を見越した対策など)