買取フランチャイズは儲かるのか 三方良しが成長のカギ

買取ビジネスは儲かる?

2008年頃に私の父が買取事業のフランチャイズチェーン店に加盟しようと考えていた時期がありました。父は早期退職をして、退職金でフランチャイズで起業を考えていたのです。結局、その後すぐに癌が見つかり、起業は断念したのですが、もしフランチャイズに加盟していたらどうなっていたのか考えることがあります。

成長著しい業界ですので儲かっていたかもしれません。では今から参入しても儲かるのでしょうか。買取のフランチャイズについて確認しておきます。

スポンサーリンク

全盛期と比べると買取ビジネスブームは下降傾向

買取ビジネスが人気だったのは2009年頃から2013年くらいまででしょうか。人気の理由は、2008年に起きたリーマンショック以降、消費者の節約志向から中古市場が注目されました。それに伴い、自宅で使っていない物を買取してもらう事で、お金にもなり、売る側、買う側がハッピーになる構図が人気を集めました。また、金相場の上昇が更にリユース市場に拍車をかけ、参入企業が増えたと考えられます。

この時期は確かに買取フランチャイズに加盟して利益を出すオーナーが増えたといえます。自宅に眠っている金やプラチナが高額で買取してもらえるという噂は全国を飛び回りました。テレビでも多数取り上げられ、一斉に自宅の金やプラチナが買取に出されたと言っても過言ではありません。中には悪質な業者が、自宅に押し掛け、金やプラチナを買取る業者も増えていたのも確かです。

しかし、金相場の下落とブームが去った影響(自宅に眠っている金やプラチナにも限りがあるため)により、当時と比べると買取ビジネスの旨味が減ったといえます。

とはいえ、今後もリユース市場全体としては伸びて行く可能性が高いため、まだまだ買取フランチャイズは成長すると考えられます。

リユース市場の推移

画像引用大吉

画像引用 買取専門大吉(単位は億)

買取ビジネスとしてのブームは去ったとはいえ、リユース市場は成長中であり、2025年には2兆円を超すと予測されています。ここまで伸びる理由は以下の影響が考えられます。

1 中古品に対する意識

中古品に対する意識が変化しています。バブル全盛期に中古で物を購入する理由がありませんでした(不動産やビンテージ物、骨董品は除く)。誰もが最新機器を購入し、服やブランド品を購入しました。中古品を購入するのはビンボー人くらいという印象でしょうか。

バブル崩壊後はそのような認識が少しずつ薄れて、2009年リーマンショックで経済に大きな打撃を受けた後は節約志向の影響が高まり中古市場が注目されました。

現在では中古品を購入する選択肢が増えたおかげで、賢く節約し物を購入する家庭が増えている印象があります。中古で揃えることができるのもは、安く購入し本当に欲しいものは新品で買う。このような選択ができるのです。

2 中古品の質が良い

2017年現在、3年前のパソコンやスマートフォンを使っている人はどれくらいいるでしょうか。冷蔵庫や洗濯機などの家電で考えても良いでしょう。問題なく使用している人が多いでしょう。3年前の家電でも機能面が極端に劣っている訳ではないのです。

もし極端に時代遅れの品質であれば、中古で安いとはいえ購入者がいないため、買取も値段が付かないといえます。しかし、3年落ちでも全く問題なく使用できるため、中古品でも購入者がおり、買取も良い値段が付きます。

これが、20世紀は難しかったのです。家電は3年落ちとなると、古くて中古で購入する人は少なかったといえます。中古で売れない=買取値が付かないため、ビジネスとして成り立たなかったといえます。当時、中古市場で取引されていたものといえば、不動産、車、骨董品くらいでしょうか。

現在は中古品でも品質が良いため、取引が活発にできるといえます。

3 中古品が高く売れるサイクル

1、2で取り上げた通り、中古品でも購入する人が増えれば、買取も高い値段が付きます。よって、売る側、買う側ともにハッピーになれる市場のため、成長しているといえます。当然、売買が活発になれば業者も利益を得ることができるため「三方良し」のビジネスモデルは強いと言えるでしょう。

買取フランチャイズのメリット

買取フランチャイズも数多くありますが、基本的なメリットを紹介しておきましょう。

在庫リスク不要

買取ったものを販売しなければならないと、どうしても在庫リスクが伴います。しかし買取フランチャイズの場合は、すべて本部が買取るため在庫を持たなくてよいとされています。

初期投資が少ない

5坪ほどのお店で開業でき、初期在庫も不要のため、初期費用が少なくて済むビジネスモデルです。よって、リスクが少ないと言えるでしょう。

個人、小規模で始めることができる

一人で開業することもできます。最初から従業員を多く雇う必用はないため、人権費もかかりません。

買取ビジネスのサポート

買取のノウハウは必用不可欠です。買取る物の価値を適切に判断しなければなりません。世の中にある莫大な量の品物の価値を判断することは難しため、フランチャイズに加盟しサポートを受けることで、初心者でも適切な買取ができるようになります。

その他フランチャイズチェーン店によってメリットは様々です。必ず複数の買取フランチャイズの情報を取得して比較検討しておきましょう。こちらから無料で資料請求が可能です。

フランチャイズ情報の検索はこちら

買取ビジネスのデメリット

競合が多く、差別化が難しい

買取ビジネスのブームは去ったとはいえ、今でも多くの業者が参入してきます。理由は前述の通り、

  • リスクが少ない
  • リユース市場が成長している
  • 参入障壁が低い

ところでしょう。

競合が多数存在している現状があり、地域によっては飽和状態ともいえます。そのような中でも買取ができなければ、利益を上げることができません。競合よりも少しでも高く買取をするために努力しますが、その分利益が減り経営を圧迫してしまいます。

買取値が高いこと以外でも顧客を引きつける魅力を持たなければなりませんが、買取ビジネスの場合は差別化が難しい印象があります。評判が良いところといえば、やはり高く買取ってもらえるところとなるのです。

金、プラチナの主要買取が低迷

低迷の理由は、金相場の下落と過去の金買取ブームの影響で一般宅に眠っている金、プラチナは一部買取尽くした印象があります。この買取だけでも儲けを出していた業者がありましたが、現在は他の物を手広く買取らなければやっていけません。

デメリットを打開して、成長していくには

マーケティングに関しては、フランチャイズ本部が行なうケースが多いのですが、必ず自発的にも行ないましょう。店舗を出しているエリアの顧客を捕まえないと、稼ぐことはできません。ポスティングや営業など地道な行動が必用となってきます。

また、差別化が難しい業界ですので、オーナーや従業員が顧客と信頼関係を作り、買取に関しては相談してもらえるような立場になる必用があります。どこでも買取額がそんなに変わらないのであれば、信頼できるところで売りたいものです。使っていたものを引き渡し、本人確認など個人情報まで提示しなければならないため、顧客との信頼関係が強いと競合よりも優位になるでしょう。

フランチャイズ本部の競合対策やそのサポートもカギとなってきます。必ず本部に競合対策は持っているのか、それらのサポートはあるのか確認しておきましょう。

まとめ

買取ビジネスのブームは数年前と比べると落ち着いていきましたが、市場は今後も伸びると予測されているので、まだ儲かる可能性があります。

但し、懸念材料としては競合が多く、差別化が難しい業界のため顧客をどのように集めるかが重要になります。

初期投資も少なくて済み、リスクが少ないため参入は容易ですが、加盟するフランチャイズチェーン店に競合対策や、それらのサポート、そして差別化のためのイノベーションを起こそうとしているのかを確認しておくと良いでしょう。

買取フランチャイズの検索はこちら