フランチャイズ失敗例コンビニ編 失敗の原因と回避する方法

フランチャイズ失敗

フランチャイズは既存のビジネスを享受できるため、独自で起業するよりもリスクは低いと考えられます。

参考記事

【2017年完全版】フランチャイズは儲かるのか?メリット、デメリットを解説
街中でフランチャイズによるビジネスが多く見られます。これはFCビジネスが人気の証拠でもあります。なぜそこまで人気があるのでしょうか。FCの初歩的な意味から、メリット、デメリットを理解し、安心して事業を運営するためのFC選びの秘訣や最新のFCを確認してみましょう。ここから是非起業、独立の第一歩を踏み出して下さい。

しかし、絶対に失敗がないとは言えません。数年で廃業に追い込まれるケースもあります。今回は実際にコンビニのフランチャイズに加盟したものの、数年で閉店に追い込まれた体験談を紹介します。

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コンビニフランチャイズの失敗談

私は5年前に脱サラし、栃木県内の国道50号線の道路沿いに、コンビニエンスストア◯◯◯のフランチャイズ店をオープンさせました。立地は、信号機のついている交差点の角地でして、斜め向こうの反対側にはセブンイレブンが店を営業していました。

コンビニ強豪のセブンイレブンの目の前にあえて出店したわけですが、勝算はあると思っていました。なぜならば、向かい側にあるセブンイレブンには客が多く入っているようでしたが、国道50号線の片側を走行している乗用車やトラックが店に入っていくだけで、反対車線のトラックや乗用車がセブンイレブンに入っていくことはありませんでした。それは、事前にリサーチしてありました。

よって、セブンイレブンの反対車線にコンビニを開店させれば、反対車線を走行してくるトラックや乗用車を顧客として取り込むことができるだろうと計算したのです。

すぐに、一番初期費用が少なくて済む某コンビニフランチャイズチェーン店に加盟し、店舗をオープンさせました。実際、オープン当初は客の入り具合は順調でした。地元の住民が店にやってきました。

ところが、オープンして3ヶ月経過した辺りから少し陰りが見え始めました。客足が減ってきたのです。フランチャイズ本部と相談しても、「オープン初月は売上は良いものです。その後少し落ち着くのはよくある事」という返事でした。

しかし、オープンから半年経過し、売上は40万円/日を割るようになり、その後1年間は30万〜40万円程度です。

理由は、二つありました。一つは地元住民は道路を渡って、セブンイレブンに行ってしまうのです。まずプロモーションでみても、毎日テレビCMでセブンイレブンの宣伝があり、食品など品揃えも豊富です。一方私のお店は、CMはなどの宣伝は一切無し。客数が伸び悩み廃棄ロスを減らすべく、商品(特にお弁当などの食料品)は品揃えも悪い状態に。品揃えが悪いため、更に客足が遠のき、また廃棄ロスを減らすためにストックを減らす悪循環に陥っていました。

もう一つは私の店が歩道橋の陰に隠れてしまっていて看板があまり目立たなかったのです。このため、トラックや乗用車に素通りされることが多くなってしまいました。すぐに看板の設置場所を変更したかったのですが、契約期間満了までは変更できず。別の場所に看板の増設を考えましたが、良い場所が無い状況でした。

少ない売上から利益を残すために、寝る間も惜しんで長時間働きました。人件費が高くなるため、夜勤もこなしました。毎日疲労困憊で数時間寝ては働き、休みもろくに取れません。

そのような生活が1年半続き、このままでは体が保たない。起業したのに、働いてばかりで休みもろくに取れず、手取りはやっとサラリーマンの最低賃金レベル。こんなに長時間働くのであれば、コンビニ経営ではなくアルバイトをしていた方が稼げると思いました。

体力の限界も感じていたので、その後はアルバイトスタッフの数を増やして店舗を運営しましたが、それだとどうしても利益が残らず。

その結果わずか3年で閉店することになりました。

なぜ上記のような失敗に至ったのか

加盟したフランチャイズチェーン店がライバルと比べて弱い

今回の記事では、加盟したフランチャイズチェーン店の名前は控えています。コンビニと聞いて名前があがるような全国展開しているチェーン店ではありません。

よって、プロモーションは大手と比べると弱く、ライバルであるセブンイレブンと比べると雲泥の差があったのです。

そして、そのライバル店に対抗する手段を持っていないのです。商品の品揃えを良くするために、廃棄ロスを本部が持つような策もありますが、長期間続けることはできず、ただバンドエイドを貼るような一時的な策にしか過ぎなかったのです。一方のセブンイレブンは他のコンビニと差別化を計るべく、新しい商品やサービスの開発が進められています。

ここまでの違いを、加盟する前に入念に調べなかったのが原因です。初期費用が少なくて済むという理由で、今回のコンビニチェーン店に加盟したことと、コンビニのサービスなんてどこも同じ、立地が良ければ大丈夫と思っていたのが間違いです。

客足が減っても改善する手段が少ない

コンビニのフランチャイズに加盟すると、基本的には運営本部の経営に従わなければなりません。よって独自のプロモーションを行なったり、商品を販売したりできないのが現状です。客足が少ないからといって、地域のお客さんに来てもらうために独自の運営はできないのです。

もしこれがフランチャイズでなければ自由にプロモーションを行なうことができます。クーポン券の発行や、地域の農家さんに野菜を置いてもらったり、近所のお弁当屋さんと提携したりと沢山の対策があるのです。

それらの対策はできないとしても、本部と連携を取って改善していかなければならないのですが、前述の通り本部に力がないとできません。

失敗をしないためには

失敗を回避するには

今回の例から失敗をしないための方法はまず、情報収集です。何度も当ブログでは取り上げているのですが、事前の情報不足が後の失敗を生みます。

コンビニのように多数フランチャイズがあるのであれば必ず比較検討をしなければなりません。1社だけしか資料請求していなかったりしませんか?必ず複数請求して下さい。また、説明会に参加して担当の方がすごく熱心で親切だったので即決したり、他のフランチャイズと比較検討するのが悪いと思ってしまうケースもあるようですが、

ビジネスを始める上で絶対に遠慮はしないで下さい!

ライバル店であるセブンイレブンが既に存在している状況で、近隣に新しい店舗を出すのであれば、セブンイレブンと比べての優位性を持っているのか確認が必用です。単刀直入に聞いても良いでしょう。

「セブンイレブンよりも勝る点はなんですか?」
「もしセブンイレブンの方に客足が流れているようであれば、どのような対策を取りますか?」
「セブンイレブンよりもお客さんは来ると思いますか?」

これらの質問をして、担当者が嫌な顔をしたり、態度が悪くなるようであればその上で加盟を検討すると良いでしょう。

「そのような対策は経営者となるあなたが考えなければなりません。」という返事が帰ってくることもあります。ならば、自分の思っている事や対策を伝えるとよいでしょう。

また、コンビニと違い業種によっては比較するフランチャイズが無いこともあります。それでも必ず信頼できるフランチャイザーであるかしっかり確認しましょう。

参考記事 失敗を避けるための優良フランチャイズの見分け方

上記の参考記事内の内容をすべてクリアしている運営本部であっても、100%失敗は無いと言い切れないのがビジネスです。実際は起業してみないと分からない事もあります。

また、事業が上手くいかないと言ってすべてをフランチャイズ本部の責任にすることはできません。そのフランチャイズに加盟すると決断したのはあなたなのです。自分で責任を取らなければいけないことを覚悟した上で起業しなければなりません。

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